韻とアイデアほか

7割は合ってる / 誤訳の指摘は24時間お待ちしとります

【研究メモ/コラム】日本語ラップの真の問題点

日本語ラップはダサい、というよりは... ※ 22/05/11 取るに足らない加筆のうえ、冠詞のとこを間違えていたので訂正しました。死にたい。 本来なら7月まで更新を止める予定だったんですが、色々書いておくべきだと思ったことが増えすぎるし、モヤモヤが加速し…

【速報】Dirty Dikeが新レーベル"Melonskin Records"を設立!

Dirty Dikeをチェックしておきな! ※22/04/28 噂うんぬんの箇所を大幅加筆しました。再度チェックをお願いします。 Your Favorite Wanker、ダーティ・ファッキン・ダイクスターが再びお出ましです!アルバム『Return of the Twat』で大活躍した盟友Pete Cann…

【研究メモ】日本語ラップのストーリーテリングと構造問題:㊦いくつかの提案

あらゆる手段を使って音節を略す 3回に渡りお送りさせていただきました、この厚かましい『ストーリーテリング問題』シリーズもようやく最終回です。いよいよメインディッシュに移りたい所なんですが...さて本文に入る前に、前2回で掴めた問題点をサクっと…

【円盤総括】Jam Baxter - Fetch the Poison

Jam Baxter - Fetch the Poison 英国ヒップホップの伝説的グループ"Contact Play"の一員にして、UKシーン随一のアブストラクト・ヒップホップの巨匠のひとり、Jam Baxter。その彼がメキシコ旅行のさなか遭遇したコロナ情勢を、彼特有の幻想的ペン、空想、加…

【翻訳練習】Jam Baxter - Blood Red Cheese Wire

Jam Baxter - Blood Red Cheese Wire お疲れさまでした。長いようで短かった彼のアルバムもついに完結と相成ります。15曲目"Blood Red Cheese Wire"でもって、彼の復讐劇にも一旦ピリオドが打たれます。 「血の赤のチーズのワイヤー」と書くと意味不明ですが…

【翻訳練習】Jam Baxter - Fetch The Poison

Jam Baxter - Fetch The Poison When my vision is unboxed俺のビジョンが箱から出されるとYou hear the sounds of a million gunshots100万発の銃声が響きわたる (中略) Now for my next trickさて次のトリックだI need a volunteer from the audience観…

【翻訳練習】Jam Baxter - I Belong Elsewhere

Jam Baxter - I Belong Elsewhere スキットその②。このねっとり沈殿した汚らしいムードよ。 ここで語られる巨人の描写から、1曲目"Bright and Shiny Things"で潜り込んだ巨人が彼の住んでいた街、つまりロンドンであることが判明します。これを考慮すると、…

【翻訳練習】Jam Baxter - The Infamous Gatwick Meltdown Of 2016

Jam Baxter - The Infamous Gatwick Meltdown Of 2016 物語も終わりへと刻々近づいております。11曲目のタイトルは「2016年のガトウィック空港メルトダウン事件」...なんのことやらですね! 彼がスランプののちタイに移住したのは最初の記事で書いたと思いま…

【翻訳練習】Jam Baxter - Flickers On The Fourth Floor feat. DJ Sammy B-Side

Jam Baxter - Flickers On The Fourth Floor feat. DJ Sammy B-Side サーチ&デストロイ! チェリー塗装の車に乗って、引き続き"約1センチ"の悪魔どもを皆殺しにしていきます。10曲目"Flickers On The Fourth Floor"、つまり「4階の明滅」というのは暗室でま…

【翻訳練習】Jam Baxter - All Sprawled Out In The City

Jam Baxter - All Sprawled Out In The City ※22/04/25 誤解を与えそうだったので、不穏な言説を少し和らげた表現に変えました。 ノスタルジアと言うにはあまりに暗いですが、くすぶる熱を感じます。9曲目"All Sprawled Out In The City"はJam氏の抱える過去…

【翻訳練習】Jam Baxter - Stand Back Little Timmy

Jam Baxter - Stand Back Little Timmy 冥府の悪夢はまだまだ続きます。8曲目"Stand Back Little Timmy"はダブルミーニングで彼の復讐を語る傍ら、6曲目"Go On"で言及された「身長約1センチ」の連中目線で街を陥れる曲です。1センチの連中とは恐らくウィルス…

【翻訳練習】Jam Baxter - Every Pool Of Stagnant Water

Jam Baxter - Every Pool Of Stagnant Water このサムネに写る粋な骸骨はサンタ・ムエルテ、現代メキシコを中心に崇拝されている死の女神、または死の聖母です。カルト扱いされておりますが、信仰人数は推定1000~2000万にも上るとのこと。 彼女が誕生したの…

【翻訳練習】Jam Baxter - Go On

Jam Baxter - Go On 22/04/28 解説を追記しました。 My days come in an impressive range of flavours自由がある種の印象的香りでやってくるTurn this sleepy town into a thousand flaming acres この眠った街を1000エーカーの火の海に変えろLook kids, we…

【翻訳練習】Jam Baxter - Cherry Red Paint Job

Jam Baxter - Cherry Red Paint Job ※22/03/21 翻訳を微修正しました。 聞き覚えのあるリリック構造がやってまいりました。この感じどこかで、ペロッ...これはダブルミーニング! 5曲目"Cherry Red Paint Job"は"スコア(Score)"という単語を中心に据え、手当…

【翻訳練習】Jam Baxter - Mama Cuishe

Jam Baxter - Mama Cuishe スキットだとしても彼の筆は依然として幻想的です。 4曲目"Mama Cuishe"は禁酒令のただなか、閉鎖されたはずのバーに上がり込んで酒をたかるJam氏の姿が描かれております。その表現力、ムードたるや。ちゃんとメキシコ的な語彙を持…

【翻訳練習】Jam Baxter - Blink Twice For Yes

Jam Baxter - Blink Twice For Yes 海外旅行といえば――地元では人目を気にして憚られる風俗巡りですよね!知らんけどな!日本人のオッサンどもが東南アジアで放蕩を繰り返す、なんて話はよく聞きますが、バクスターおじさんも例外ではありません。 3曲目"Bli…

【翻訳練習】Jam Baxter - Ulidhani Minajali Manze feat. Nah Eeto

Jam Baxter - Ulidhani Minajali Manze feat. Nah Eeto 手始めのバース開陳が終わったところで、本題たるコロナ情勢へと入り込んでいきます。しかし彼が繰り出してくるのは単純な情景描写でも、ウィルスにまつわるプロパガンダでもございません。 2曲目"Ulid…

【翻訳練習】Jam Baxter - Bright and Shiny Things

Jam Baxter - Bright and Shiny Things ※22/04/17 翻訳と解説数か所を修正しました。(2回目) そもそもこのブログで"翻訳練習"なる胡散臭いシリーズを始めたきっかけは、何を隠そうこのMCにありました。Jam Baxter、UK HIPHOPの、おそらく伝説の一人になる…

【翻訳練習】Aesop Rock - The Tugboat Complex Pt.3

Aesop Rock - The Tugboat Complex Pt.3 さて、これまで紹介した数曲でエイサップ・ロック氏の畜生ぶりはよく分かっていただけたかと思いますが、その畜生成分だけ抽出して結晶になるまで煮詰めたのが本曲になります。 アルバム7曲目"The Tugboat Complex Pt…

【円盤総括】Atmosphere - When Life Gives You Lemons, You Paint That Shit Gold

Atmosphere - When Life Gives You Lemons, You Paint That Shit Gold 00年代、インディーズヒップホップの草分けとして一角を築いたレーベル"RhymeSayers Entertainment"の中心グループ「Atmosphere」。そんな彼らがスタイルを一新し、ミニマルな音作りと二…

【翻訳練習】Atmosphere - In Her Music Box

Atmosphere - In Her Music Box ビュイックを走らせるスーツ姿の男、後部座席には彼の娘。重低音のカーステレオを響かせながら、照明かがやく夜の街を走っていきます... アルバムの最後を飾る本曲"In Her Music Box"は、大手レコード会社の重役とその娘、そ…

【翻訳練習】Atmosphere - The Waitress

Atmosphere - The Waitress アルバムも終盤ですね。悲しい旋律で始まる14曲目"The Waitress"は、6曲目"You"に続くウェイトレスと男の話(だと思われます)。そしてどうやら、この男はホームレスであることが明かされます。 この曲の完成度は素晴らしいですね…

【翻訳練習】Atmosphere - Can't Break

Atmosphere - Can't Break いっけなーい!ODOD! 私、ラッパー。19歳!リーン常飲!どこにでもいる至って普通のハイプMC!でもあるときレコード会社と不利な契約しちゃってもう大変!しかも息抜きに使ったオピオイドの分量を間違えちゃって!?いったい私、…

【翻訳練習】Atmosphere - Wild Wild Horses

Atmosphere - Wild Wild Horses 引き続きSlug氏の話を。12曲目"Wild Wild Horses"は彼と2人の嫁さんについてのアレコレが紡がれます。1人目について"彼女は中西部に恋人がいた/彼女の厚い胸からそいつを除く術が分からない"とか言ってるのがウケます。 ライ…

【翻訳練習】Atmosphere - Me

Atmosphere - Me さてそろそろSlugの話をしましょう。11曲目"Me"は題のとおり、Slugの身の上話がぽつぽつと順番に語られるわけなんですが、彼はここでも自身を"He"とし、第三者の立場から自分を描いていきます。意地で一人称以外でやったろうという気合いを…

【翻訳練習】Atmosphere - Yesterday

Atmosphere - Yesterday ガラスの家から一転、めちゃ明るいムードに変わりましたね!9曲目"Yesterday"は...ネタバレになるので内容は明かせませんが、2人称Youで会話調に語りかけてくる曲です。一聴すると、リスナーとやり取りしてるようにも思えますが... …

【翻訳練習】Atmosphere - Your Glass House

Atmosphere - Your Glass House シンセとコーラスのあまり心地よくない響き、またも冷たいパートです。8曲目はおそらく"Puppets"で語られたメジャーデビューの男("You")に再び焦点を当てて、彼の生活をガラスの家に見立て、追い立ててます。 Hookの歌詞、…

【翻訳練習】Atmosphere - Painting

Atmosphere - Painting 直前の曲"You"に続いて、色あせた雰囲気ですね。7曲目"Painting"は心の傷を壁の絵に例え、落ち込んでいる絵描きの男("He")の心情を描いていきます。 曲自体の解説は不要ですが、ここで使われた"ペイント"というモチーフが、後の10曲…

【翻訳練習】Atmosphere - You

Atmosphere - You タイトルまんまですね。ザ・2人称! 6曲目"You"はレストランのウェイトレス("You")に向かって、謎の男に扮したSlugがあれこれ喋りかけます。どことなく説教臭い嫌なヤツですね...そしてこのオチですよ。 シンセと生演奏が掛け合わされて…

【翻訳練習】Atmosphere - Shoulda Known

Atmosphere - Shoulda Known このミニマルさ、この静寂...素晴らしい。5曲目"Shoulda Known"は架空の男の視点("I")から、バスタブに鎮座する女性("She")を観察します。 本アルバムのミニマリズムの究極がこの曲にはある気がしますね。Antのビートって割…